SV−98model1AにAMD K6−IIIを載せる はじめに  最近はAMD K6-IIIの値段も安くなり、手軽に購入する事が出来るようになった。 そこで、これまでビデオキャプチャ専用機として稼働してきたSV−98model1A (以下:SV/1A)のパワーアップを試みる事にした。 用意する物 ・K6-III ・NEC98対応回路搭載の下駄(*1) ・金鋸 (*1)当方で動作確認したのは PL-J98Plus! である。 作業手順  今回私が行った作業の手順は大まかに以下の通りである。 1.SV/1Aのフレームを加工する     ・HDDベイの一部切除 2.CPUの交換 ・下駄にCPUを装着、CPUファンの取付 ここで一つ注意点がある。 作業自体は簡単だが、フレームを切断したくないという人は別の手段をとる必要がある ことをつけ加えておく。ちなみに、フレーム加工をせず強大なマシンに仕上げる事は まず不可能と思われる。  それでは、順を追って説明する事にする。 1.SV/1Aのフレーム加工  SV/1AのCPUを交換する際には必ずといっていいほど「下駄」が必要になる。 ところが、この機械にはCPUソケット付近にHDDベイがあり、そのためCPU上の空間が 狭く、下駄とCPUクーラーの両方を装備する事が出来ない。  そこで、HDDベイの一部を切除し、空間を設ける事にした。今回の工事では、2段 有る内の下の段のベイを切断した。内蔵出来るHDDの数こそ減るものの、より高速な CPUに交換出来る事のメリットの方が大きいと思う。  で、実際の作業だが、金属の切り屑が出るので、マザーボードをはじめとする装備と いう装備は全て外し、ケースの外枠のみの状態にする。なお金属粉を吸い込むと非常に 有害なので極力屋外で行うよう心がけたい。 で、作業が終わったらマシンを組み上げてCPUの装着にかかる。 2.K6−IIIの搭載 SV/1A で K6ファミリーや Cyrix CPU を動作させるためには、NEC98対応回路を搭載し た下駄が必要である。当方で吟味した結果、下駄に依っても相性が発生する事が判明した。 とりあえず動作が見込める下駄は、 メルコ   MTSA-M1T IO DATA PK-686P125 FriendTech PL-J98 Plus! で、MTSA-M1TとPK-686P125の下駄は電圧変換機能を持たないので、その上に電圧降下 下駄を装備して2段重ねにする必要がある。 で、倍率及び電圧を設定してソケットに装着する訳だが、SV/1A はシステムクロックが 60MHzであるため、マザーに手を加えない限り、最大動作周波数は 360MHzどまりである 事を留意しておく必要がある。 作業が成功すれば、マシンは「ピポ」といった後にメモリチェックを無事通過し、 OSをロードしに行くはずである。上手く行かない場合はこれまでの手順を再確認する。 #どうしても駄目な場合は私にメールを送って貰えれば一緒に悩めます(笑) 結果  一応Win95で動作した。ただし、体感速度は殆ど変わらない印象を受けた。 これはシステムクロックが60MHzである事に起因すると考えられる。 システム全体のパワーアップを考えるならばSCSIクロックアップ、システムクロックの 引き上げが必須条件である。 現在の問題点 ・一部のグラフィックカードとの不具合  GA-SV432/PCIが稼働していると、Windows95にログオンした直後にマウスカーソルを  残した後ろの部分がラスターする事がある。大抵はリターンキーを押す事で対処出来  るが、まれにシステムが停止する事がある。  なお、本体内蔵Cirrusでは問題は発生していない。 ・高速CPU対応パッチ、ライトアロケート操作ツールとの不具合  これらがインストールされていると、システムの安定性が著しく損なわれ、  かなりの確率でアプリケーションエラーやデッドロックが起こるようになる。  なお、300MHz動作時は、パッチを当てなくても安定動作した。 終わりに  内蔵アクセラレータに戻るのは非常に辛いので、現在はK6-233(210MHz動作)に  戻してある。ライトアロケートも入れていない。  なお、Savage4Pro+だが、ビデオ再生能力/画質共に非常に良好であると思われる。  これでデバイスドライバの出来が良くなれば文句無しだが。 #後日加筆修正します。